子供生まれた

2003年11月3日
ご無沙汰しております。
一年ほどお留守にしておりました。この一年でいろいろありまして、ちょうど一年ほど前、突然目の前に現れた僕にはもったいないくらいの美しい女性と意気投合しまして、一軒家を借りて一緒に暮らし始めました。するとその一月後に妊娠が発覚しまして7月に籍を入れ8月の終わり頃に娘が生まれました。
なかなかのスピードです。
少し以前には考えられなかったほど、幸せを感じています。

今まではレッチリのアンソニーの受け売りでSEXこそが愛情表現の究極な形と考えていましたが、出産こそ究極の愛の形と悟りました。

陣痛が始まってから赤ちゃんが産声を上げるまで60時間もかかる難産だったけれど、うまく仕事の隙間に入りずっと一緒にいることが出来た。
助産院で自然分娩にこだわったので、分娩台の上に乗ることなく畳の上にビニールシートをしいた上での出産となった。
本格的な陣痛が来たのは3日目の明け方で、それまでは暑い部屋の中でウンウン言っている彼女をひたすらうちわで扇いでやった。彼女の痛がりようと言ったら気が狂い出すのではないかと心配するほどのものだった。助産婦さんは「旦那さん休んでください」と気を使ってくれていたが、普段の自分の仕事を考えると別に徹夜ぐらいどうって事無かったので、陣痛の合間に仮眠をとりつつ彼女のそばに寄り添っていた。おかげで「まれに見る献身的な旦那様」と評判がよかったらしい(笑)。

3日目の明け方を迎えようとするころに、とうとう彼女が「もう病院に連れてって!」と弱音を吐き出した。僕も見ていられず助産婦さんに相談したところ「もうだいぶ降りてきてるからもう少し頑張ろう」と言われ、その数分後に破水が起きた。それから6時間後に発露していよいよその瞬間、「旦那さん支えて!」と言われ徹夜明けのぼんやりした体のまま意識も朦朧としている彼女を抱きかかえた。膝立ちのままがっぷり四つといったかっこう。
ものすごい力で押してくる彼女を必死で押さえ、「頑張れ頑張れ!」と言いながら今にもひっくり返されそうになるのをこらえていると助産婦さん達が急に静かになった。膝のあたりにポトリと何かが落ちてくるのを感じ視線を落とすとそこには背中を丸めた僕の赤ん坊がいた。今までで体験したことのない感動に「わー!わー!」と腹の底から勝手に声が出て、信じられないほどの量の涙が涙腺から流れ出た。今思い出しても涙腺が熱くなる。
すぐに助産婦さんが鼻から羊水を抜き出すと赤ん坊が産声を上げ始めた。まだ胎盤も出きっていない彼女の胸に我が娘が預けられ、初乳を与える。
「よくやったなぁ!ありがとう!」と声をかけても彼女はボーっとしたまま赤ん坊が生まれた実感を味わうことよりも、今までの痛みから解放されたことに安心していたようだ。

もっとサルっぽいと思っていたがわりと人間らしく、髪の毛もフサフサしていて10分もすると目を開けて周りを不思議そうに見ていた。見る物、聴く物全てが初めての体験ってのは考えると面白い。
2ヶ月になった今は二周りほど大きくなってホッペや太股もぽっちゃりしてまるでマンガみたいな顔した可愛いお嬢ちゃんです。

素晴らしい体験をさせてもらいました。

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