四畳半劇場
2002年8月23日僕は2Kの築25年を数える古いマンションの住民だ。いっちょまえにエレベーターと防犯カメラまで付いているくせにトイレは和式だったりする。
その前は12平米のスゴイせまい見てくれだけはモダンな木造アパートに住んでいた。パッと見の外観から一棟に6軒も入っているとは思えない。無理矢理とも思えるロフトが付いていたので帰って寝るだけの生活には不自由しなかったが、壁が薄く文字通り隣の部屋の音が筒抜け。そしてどこかの部屋でセックスが始まると6軒入ったアパートごと揺れ出す(笑)。
ある日僕は風邪をひき熱を出してぐったり寝込んでいた。もうすぐ眠りにつこうかという12時頃、突然いつも静かな隣の大学生がバタバタと帰ってきたかと思うとものすごい音を立てて部屋をかたづけだし、また出ていったかと思うと3分後くらいに女の子を連れて帰ってきた。
僕が音を立てては彼女に気付かれてしまい、大学生の壮大な計画を台無しにしてしまう。喉がいがらっぽいのを我慢し静かにしていた。
別に聞き耳を立てていたわけではない。隣の部屋のどの辺で二人が言葉を交わしているのか位置関係まで分かるほど聞こえてきてしまうのだ。
しばらく雑談をしていたようだが10分もしないうちに急に静かになった。
『えー、だめ・・・』
『ここまで来てダメなの?』
「そーだがんばれ!」
(SE) キスの音
(あえぎ声聞こえてくる)
「ダメちゃうんかい?!」
さて、アパート中が注目していた大学生の一通りが終わった後、ようやく僕も安心して眠れると思っていたら、さっきまでウソのようにおとなしくしていたエヘン虫が急に騒ぎ出した。ここで僕が咳をしてしまうと、すぐ隣に人がいることが彼女にばれてしまう。イカン、ムード台無しだ!しかし、僕の抵抗もむなしくエヘン虫が雄叫びを上げる。10から20発ほど咳をするとまた隣が静かになった。
かわいそうに彼女は自分の恥ずかしい声が隣から聞こえてきた咳のように周りに聞かれていたことを知り、泣きながら部屋から出ていってしまった。大学生は後を「待ってよ」などと言いながら追いかけてゆく。
悪いことをしたと思ったけれど、セックスが始まる前でなくて良かったと思い僕は眠りについた。翌朝7時半頃隣の目覚まし時計で目を覚ますと
「おはよう」
と聞こえてきた。彼女が戻ったので少し安心した。
そのアパートは元妻と別居を始めて1年ちょっと住んだのだが、その間僕とつき合っていた不倫相手(僕は本気だった)は週に2度くらい泊まっていたし、その彼女とのセックスや、泣きながら別れ話をしたりとか、元妻と電話していた声も隣の大学生は聞いていたことになる。考えてみれば彼は誰も知らない僕の人生における山場の証人みたいなものだな。
現在に戻るが、今のマンションは12平米の部屋に比べると格段に広くなった。棚やラックなどを壁に並べて整頓するのが嫌いなので、なるべく床を広く使えるよう家具なども買わず、テレビやステレオも床に置き、気に入っていた大きなソファーを元妻の元から譲り受け、何もないけれどわりと快適な一人暮らしの部屋となった。
いろいろあって元妻が一年ほど居候し、2トン車一杯の荷物で僕の部屋を占領し、彼女がアパートを見つけて引っ越していった後にはおそらく捨てるつもりだったものを残していった。
そのころから僕の仕事は人生で類を見ないほどの多忙さに見舞われ、家に帰っても寝るだけという生活になり部屋は荒れ放題になった。
そろそろこれではいけないと思い、少しずつ掃除をして多少きれいにはなったと思っていたのだけど・・・
今日の日記に何を記したかったのかというと、実は昨日我が家に数年ぶりに来客があり、彼女が「引っ越した方がいいよ」と言うくらいひどい部屋だったらしい。元妻が残していった子犬用の柵を譲るために通したのだが、部屋は見せない方がよかったな(^_^;)。
まずいらないものを全て捨てて、居心地が良く清潔な部屋を作ろう。幸い人間的な生活が出来るくらいの余裕は出来てきた。せっかく来た女性が少しでも長くいたくなるような部屋を作らなきゃね。
その前は12平米のスゴイせまい見てくれだけはモダンな木造アパートに住んでいた。パッと見の外観から一棟に6軒も入っているとは思えない。無理矢理とも思えるロフトが付いていたので帰って寝るだけの生活には不自由しなかったが、壁が薄く文字通り隣の部屋の音が筒抜け。そしてどこかの部屋でセックスが始まると6軒入ったアパートごと揺れ出す(笑)。
ある日僕は風邪をひき熱を出してぐったり寝込んでいた。もうすぐ眠りにつこうかという12時頃、突然いつも静かな隣の大学生がバタバタと帰ってきたかと思うとものすごい音を立てて部屋をかたづけだし、また出ていったかと思うと3分後くらいに女の子を連れて帰ってきた。
僕が音を立てては彼女に気付かれてしまい、大学生の壮大な計画を台無しにしてしまう。喉がいがらっぽいのを我慢し静かにしていた。
別に聞き耳を立てていたわけではない。隣の部屋のどの辺で二人が言葉を交わしているのか位置関係まで分かるほど聞こえてきてしまうのだ。
しばらく雑談をしていたようだが10分もしないうちに急に静かになった。
『えー、だめ・・・』
『ここまで来てダメなの?』
「そーだがんばれ!」
(SE) キスの音
(あえぎ声聞こえてくる)
「ダメちゃうんかい?!」
さて、アパート中が注目していた大学生の一通りが終わった後、ようやく僕も安心して眠れると思っていたら、さっきまでウソのようにおとなしくしていたエヘン虫が急に騒ぎ出した。ここで僕が咳をしてしまうと、すぐ隣に人がいることが彼女にばれてしまう。イカン、ムード台無しだ!しかし、僕の抵抗もむなしくエヘン虫が雄叫びを上げる。10から20発ほど咳をするとまた隣が静かになった。
かわいそうに彼女は自分の恥ずかしい声が隣から聞こえてきた咳のように周りに聞かれていたことを知り、泣きながら部屋から出ていってしまった。大学生は後を「待ってよ」などと言いながら追いかけてゆく。
悪いことをしたと思ったけれど、セックスが始まる前でなくて良かったと思い僕は眠りについた。翌朝7時半頃隣の目覚まし時計で目を覚ますと
「おはよう」
と聞こえてきた。彼女が戻ったので少し安心した。
そのアパートは元妻と別居を始めて1年ちょっと住んだのだが、その間僕とつき合っていた不倫相手(僕は本気だった)は週に2度くらい泊まっていたし、その彼女とのセックスや、泣きながら別れ話をしたりとか、元妻と電話していた声も隣の大学生は聞いていたことになる。考えてみれば彼は誰も知らない僕の人生における山場の証人みたいなものだな。
現在に戻るが、今のマンションは12平米の部屋に比べると格段に広くなった。棚やラックなどを壁に並べて整頓するのが嫌いなので、なるべく床を広く使えるよう家具なども買わず、テレビやステレオも床に置き、気に入っていた大きなソファーを元妻の元から譲り受け、何もないけれどわりと快適な一人暮らしの部屋となった。
いろいろあって元妻が一年ほど居候し、2トン車一杯の荷物で僕の部屋を占領し、彼女がアパートを見つけて引っ越していった後にはおそらく捨てるつもりだったものを残していった。
そのころから僕の仕事は人生で類を見ないほどの多忙さに見舞われ、家に帰っても寝るだけという生活になり部屋は荒れ放題になった。
そろそろこれではいけないと思い、少しずつ掃除をして多少きれいにはなったと思っていたのだけど・・・
今日の日記に何を記したかったのかというと、実は昨日我が家に数年ぶりに来客があり、彼女が「引っ越した方がいいよ」と言うくらいひどい部屋だったらしい。元妻が残していった子犬用の柵を譲るために通したのだが、部屋は見せない方がよかったな(^_^;)。
まずいらないものを全て捨てて、居心地が良く清潔な部屋を作ろう。幸い人間的な生活が出来るくらいの余裕は出来てきた。せっかく来た女性が少しでも長くいたくなるような部屋を作らなきゃね。
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