今日のコーヒー

今日は彼女の誕生日だった。
いや彼女ではなく僕が思いを寄せている女性のことだ。土曜日に会う予定だったが、携帯のメールに「しばらく会いたくない」てな内容のメールが来た。
金曜日に飲み会があって一緒にタクシーで帰った男にキスされたという。そのとき酔っぱらっていたので「まあいいか」と思ったらしいのだが、翌日になって自己嫌悪に陥ったらしい。僕からプレゼントを受け取って「ありがとう」って笑って言えないんだって。まあ仕事で忙しいってのもあるらしいけど。
「え〜！おわりかよ〜？」とヘルメットをひっつかんで、バイクで駆けつけようかと思ったが、それはやめといた。心を落ち着けて電話してみた。1回、2回、3回・・・なかなか出てくれない。僕からの着信を告げる表示を見て出ようか迷っている姿が目に浮かぶようだ。
結局、6回目くらいに出てくれて1時間くらい話した後、再来週会うことにした。僕はつきあいたいと思っていても彼女にその気はない。僕に会うことで僕を傷つけてしまうかもしれない、という彼女の心配が時々顔を出してしまう。そんなことになってしまったとしてもそれは僕が望んだことだからいいのにね。彼女は僕とつきあうつもりはないが一緒にいたいとは思うらしい。だから時々会ったりするけれど、僕の妄想が暴走するのをおそれているのだろうな（笑）。

日曜日はまた仕事だったのだが、出かける前に大家さんから連絡があった。駐車場に空きが出来たらしい。ラッキー！このあたりの相場の半額ぐらいで借りれるし、今置いてある実家まで30分ほどバイクで取りに行かないでも済む。

仕事は二月ほど前から取りかかっているシリーズの最終日だったので、終わってから打ち上げなどに繰り出した。スタッフに一人死ぬほど笑わせてくれる人がいて、2時間くらいの間に1年分くらい笑わせてくれた。そのあと2次会、カラオケと終電間際まで楽しませてもらい、日付が変わった頃彼女に「HAPPY BIRTHDAY」メールを出した。

月曜日は少し疲れていたのと、やる仕事がとりあえず無いのと、ちょっと切ない気分だったので会社に電話をかけてお休みすることにした。ま、起きたのも昼頃だったけれどね。

夕方までウトウトしながら過ごし、コーヒー豆を買いに商店街に向かった。この町に住んで3年を過ぎようとしているが、前から気になっていたけれど入ったことのない喫茶店に、「rockin’on」を持って入ってみた。
フレンチブレンドってのがおすすめらしい。頼むときにミルクと砂糖を使うのかどうか聞いてくるのでかなりこだわっているようだ。ミルクと砂糖を使う方を頼んだ。僕は苦みや酸味の強いコーヒーはあまり好きではなく香りを楽しむタイプ。つまりジャーマンローストのような浅炒りが好きなので「フレンチ」って聞くと深炒りの苦いコーヒーを想像してしまう。飲んでみると味わい深く、まさにリッチな趣。量が多くなく温めなのであっという間に飲み干してしまった。
続いて今度は「フレンチ」がちょっと濃いめの印象だったのでその下に書いてある「ソフトブレンド」をミルクなしで頼んでみた。
ミルクと砂糖を入れるバージョンとどう違うのか質問してみると、「うちのコーヒーは温いんですよ。ミルクを入れるともっと温くなるから少しこちらで温めるんです。」だそうだ。濃さが変わるのかと思っていた。
ソフトブレンドの豆を買って帰ろうとすると「フレンチブレンドのほうが美味しいんだけどな」というので僕のコーヒーの好みを伝えた。すると「タンザニアブレンド」っていうのを勧めてくれて、一杯試飲させてくれた。もう3杯目なので「いらねーよー」と思ったが、せっかくなのでご馳走になった。どっちだっていいやと思っていたが、確かに「タンザニア」のほうが美味しい。「普通の珈琲屋だと『キリマンジャロ』って出してるよ」だって。じゃなんでタンザニアにこだわるんだろ（笑）？キリマンジャロはジャーマンローストに比べるとちょっと酸味が強い印象があったが割と好みの味に近い。コレを200グラム買って帰ることにした。もううちで2杯飲んじゃってるから5杯目ってわけだな？あーもう一杯飲みたくなっちゃった。タバコをやっとの事で止めたのに、今度はコーヒー中毒になってしまったか!?